苦しいときチェックするところ vol.3



誰もが言いようのない苦しみに襲われることがあります。

不安でたまらない…
悔しくて仕方がない…
後悔が怒涛のように押し寄せてくる…
ただただ残念…


私も幾度となくそんなことがありました…


そんなとき、知っておいた方が断然ラクになることがあります。


それは、私たちには自分で自分を苦しめている心のしくみがあるということです。

目次

自動的に作られる不幸の物語

例えば10年前、息子がカップラーメンを好んで食べている時期がありました。(今もそれほど変わらないのですが)

私はそれを見る度にイライラし、悲しくなったものです。

でもカップラーメンの添加物についてアレコレ伝えても不機嫌になるだけ。

全く聞く耳をもたない。

そんなことがあったのです。

そのうち私は「言っても無駄」と感じるようになり、何も言わなくなりました。

でも息子がカップラーメンを食べているのを見ると、イライラし、悲しくなるのは変わりませんでした。

情緒障がいの中学生にイライラの解消法を教えていた私は、ちょうどその頃、苦しい感情の裏には左脳で作られた不幸の物語があることを知り、

苦しくなるたびに自室に入り、その不幸の物語を突き止めていました。

すると、

「あんな添加物の多いものばかり食べていたら、病気になってしまう」

「私より先に死ぬなんて悲しすぎる」

という不幸の物語が作られていることが分かりました。

私たちを苦しめる左脳の能力

元気で毎日のようにサッカーをしている息子を目の前にして、私の左脳がそんな物語を作っていることを、私は言葉にして初めて知りました。

書き出して眺めてみると、笑ってしまうほど。

そして、改めて左脳の能力の凄まじさを感じました。

私はクライアントさんにも必ずこの左脳の能力を直接体験していただいています。

具体的には1分間に幾つのことを考えているかを観察していただくのです。

すると誰もがその凄まじさに驚きます。

第一に無意識のうちに考えていることは、なんの脈絡もなく、変化するからです。

夕飯のメニューを考えていたと思ったら、昨日見た韓国ドラマのことを考え始め、かと思ったらいきなり「そうそう、田中さんにメールしておかなかきゃ」などと思ったりするのです。

結果的に99%の方が1分間の間に18個、15個、21個のことについて考えていたことを教えてくださいます。

1分間の間に21個のテーマ。

つまり3秒に1回ほど考えることが変わっているのです。

驚きではありませんか?

体験した方はどなたも起きている間中無意識に考えていることに驚くとともに、その左脳に影響されて苦しくなっていることを納得されます。

その後、苦しい感情からどんな不幸の物語が作られているかを書き出していただくのですが、笑い出してしまう人もいるくらい、左脳の縦横無尽な発想に驚嘆することになるのです。

ピンピンしている息子を目の前に「私より先に死ぬなんて…」という物語と大差ない物語が、どなたの頭の中でも繰り広げられ、苦しんでいたことに気づかれます。

ChatGPTよりすごいの難点

左脳は足りない点を一瞬で補い、一瞬で物語を紡ぎます。

そして新たな情報が手に入り、それまでの情報が間違っていると分かった途端、すぐにまた一瞬で別の物語を作り出すのです。

ChatGPTを使ったことがある方なら、その能力はChatGPTを遥かに超えることがわかることと思います。

というのはChatGPTにはある程度の待ち時間が必要ですが、左脳が物語を作るのは一瞬だからです。

1%の情報しかなくても、縦横無尽に不幸の物語を作り出していきます。

そして心から大変なことだと感じるのは、ChatGPTはプロンプトを打ち込んだ人がその物語の信憑性や不自然さをチェックできるのに、

左脳の作り出す物語は、無意識のうちに紡がれるため、チェックする人がおらず、100%鵜呑みにされ、苦しむことになるという点です。

ですからあなたも、苦しくなることがあったら、立ち止まり、苦しい感情の裏でどんな不幸の物語が作られているのかを確認してみてください。

そしてその物語は本当に起こるのかを検証してみることをお勧めします。

大半の苦しみが消えていく可能性があります。

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