「毎日怒鳴られる」
「小さなことで責められる」
「過度な要求にうんざり」
こんなことが起こっているとしたら、あなたはモラハラを受けています。
モラハラとは、言葉や態度で相手をコントロールし、心を傷つける行為です。
大声で怒鳴る
無視する
何をしても否定される
「俺のおかげだ」という態度をとられる
こういった状況では自然体でいられず、心がどんどんすり減っていきます。
もしあなたが、
「私がもっと頑張ればいい」
「私さえ我慢すればやり過ごせる」
と思っているなら、そうではない考え方、対処法を知る必要があります。
モラハラをする人の心の中
モラハラをする人はなぜそれほどまでに
相手を責めたり、
怒ったり、
コントロールしようとしたりするのでしょうか?
それは心の奥に大きな「不安」と「恐れ」を抱えているからです。
嫌われたくない
見捨てられたくない
自分が一番でいたい
自分が弱いと知られたくない
と無意識かもしれませんが思っています。
でもこうした本当の気持ちを素直に伝えることができません。
だから相手を支配することで安心しようとするのです。
それは相手が自分に従い、言うことを聞いてくれれば、「大事にされている」と感じられるからです。
その奥には「愛されたい」「不安で不安で仕方がない」という心情があります。
モラハラの心理的背景
モラハラをする人は、子どもの頃に深く傷ついています。
幼いころ十分に愛された実感が持てない。
常に怒鳴り声が飛び交っていた。
親が支配的で「いい子」を強制された。
親に認めてもらったことがない。
こうした経験が積み重なると、「人は自分を傷つける」「自分は認められない存在」という思い込みを持つようになります。
その結果大人になってからも自分を守るために相手を攻撃する、自分の存在価値を、相手を支配することで確かめる、ことをしてしまうのです。
モラハラは、心の防衛(自分を守るためのクセ)の一形態なのです。
だからと言って、「かわいそうな人だから許してあげてください」というつもりは毛頭ありません。
モラハラに対する基本姿勢
あなたはモラハラに耐え続ける必要はありません。
あなたが我慢しても、相手が変わることはありません。
よく「私が我慢すればいい」「私にも非がある」と考えてしまう方がいますが、それは違います。
✔️ モラハラをやめるのは、相手の責任。
✔️ 相手の機嫌を取るのは、 あなたの役目ではない
✔️ あなたは自分を大事にしていい
と知ってください。
それどころか「相手に合わせない勇気」「自分を守る覚悟」が必要です。
自分を守るための具体的な5つの行動
① 境界線を決める
「ここから先は受け入れない」という線を引いてください。
怒鳴られたらその場を離れる
無視されたら無理に話しかけない
人格を否定されたら会話をやめる
相手を変えようとしなくてもあなたがどう動くかを決めるだけで違ってきます。
② 相手の言葉を本気にしない
あなたを傷つける言葉の原因は相手の心にあります。
何を言われようと「それは事実ではない」「私は自分がよくやっていることを知っている」と、受け取らないことが大切です。
③ 相談先を作る
一人で抱え込むのは本当にしんどいです。
また一人で現状を変えるのは難しいです。
あなたはいつも「助けてほしい」と言えることが大切ですし、話をじっくりと聴き一緒に考えてくれる人が必要です。
④ 子どもの心を守る
お子さんがいるなら、子どもに安心感を与えることが大切です。
「あなたは悪くない」と伝えるあなた自身が、嫌なことは「嫌」と言う姿を見せる、モラハラの場面にお子さんを巻き込まない。
あなたが自分を大切にする姿勢を見せることで、お子さんも自分を大切にできるようになると知ってください。
⑤ いざという時の準備をしておく
たとえ「離婚しない」と決めていても、逃げ道を用意しておくことは安心につながります。
相手の言動を記録する
少しずつお金を貯める
支援機関を調べておく
「離れたとしても生きていける」そう思えるだけで、心は安定します。
またカウンセリングでは必要な行動がとれる心の状態を整え、伝え方などの具体的なサポートも受けることができます。