パートナーとの関係がうまくいかないとき最初にやること
それは自分の辛い感情に気づき、その感情のサインを受け取ることです。
なぜなら一つには、
不安やイライラを抱えたままでは、冷静な判断ができないからです。
そして感情のサインを受け取ることのもう一つの理由は
感情から根本解決のための大きな糸口が掴めるからです。
一つずつご説明します。
不安やイライラは判断力を鈍らせる
不安やイライラがあると、扁桃体と呼ばれる脳の器官からコルチゾールというホルモンが分泌され、
前頭葉を萎縮させることが分かっています。
前頭葉は抽象的思考・分析的思考を行う脳の部位。
相手や自分の言動を振り返り、それを元に冷静な判断を下すのが難しくなります。
今この記事を読んでいるあなたも、
不安やイライラがあるとき、
いつもは気づけるはずのことに気づけなかったり、
頭が混乱して考えがまとまらない、
どうすればいいか分からない、
そんな経験をお持ちではないでしょうか。?
ですから
関係がギクシャクして思うようにいかないときは
まず不快な感情から解放されることが先決なのです。
感情から根本解決の糸口を得る
関係がギクシャクしたとき、まず感情に対処するとよいもう一つの理由は、
感情が根本解決の糸口を握っているからです。
不快な感情が生まれるのは、
今の状態に満たされないものがあるからです。
つまり、つらい感情は自分の中に不満足があることを教えてくれています。
不快を感じている
↓
【満たされていないもの】がある
不満がある
ということです。
パートナーシップの不満とは以下の2つのどちらか、もしくは両方です。
自分が何かをしたいのにできない(場合によってはしたくないのにさせられている)
もしくは
相手にして欲しいのにしてもらえない(場合によってはして欲しくないのにされている)
の2つです。
何が不満かを知る
自分は何が不満なのかを知ることはとても重要です。
何が不満なのかが明確に分かれば、思考が変わります。
不満を満たすためにはどうすればいいか、と考えられるようになるからです。
多くの人がやりがちなこと
「もう3日も口を利いていない」
「相手の考えを押し付けてほしくない」
「自分の思い通りにしたい」など
パートナーとの関係がギクシャクするとき、
とかく人は、
本を読んだり、
ネットで調べたりして
こうするべき、あ〜しない方がよい、というノウハウに頼ろうとしがちです。
いっときはギクシャクが収まっても、
同じような状態に逆戻りしてしまうのはそのためです。
相手との関係が根本解決に至っていないのです。
それは出発点が違っているからです。
出発点は
自分はどうしたいのか、
相手にどうしてもらいたいのか、
を明確にコトバにすることです。
誰のための解決か?
もし、あなたが
自分はどうしたいのか、
相手にどうしてもらいたいのか
をコトバにしないまま解決法を探すとしたら
それは問題がわからないまま答えを探すようなものです。
答えらしきものが見つかって、その通りにやってみても
満足のいく結果に至らないのはそのためです。
「とりあえず謝る」
「美味しいものを買って帰る」
というようなその場限りの対処法では
その場は切り抜けられてもパートナーとの関係を
根本から変える力にはなりません。
ノウハウは問題を長引かせる
ノウハウだけに頼っている解決法は、
大事なパートナーとの関係を無難な状態のまま
何十年も放置すること、とも言えます。
波風は立たずに済みますが、
それ以上理解が深まることのない関係を続けることです。
そんなパートナーとの関係は寂しいと思いませんか?
ノウハウだけで頑張る人が後をたたない理由
もし、「自分はどうしたいのか」
「相手にどうしてもらいたいのか」を
いちいちコトバにしなくても分かるなら、
誰もが欲求・願望・ニーズを満たすべく行動していくと思います。
それができないのは、
苦しい感情にフタをしてしまうからです。
自分はどうしたいのか
相手にどうしてもらいたいのかは
感情を紐解いていって初めて確認できるので、
感情にフタをしてしまうと、
「自分はどうしたいのか」は確認することなく気づかないままになってしまうことが多いです。
これは誰のせいということはできず、
社会全体がそういう社会で、
その影響をもろに受けるしかなかった、ということです。
苦しい感情にフタをするように育てられた弊害は計り知れないと感じています。
「自分はどうしたいか」は突き止められる
ここからはご自身がどうしたいのか、
相手にどうしてもらいたいと思っているのかをコトバにするステップをお伝えしていきます。
それが確認できると、
思考が前向きに切り替わり、
不快な感情が和らぐことも分かっています。
感情の原因が分かるわけですから、当然のことと言えば当然のことです。
どうしたいのかを突き止める方法
ステップ1 苦しい感情を書き出す
あなたの中にある苦しい感情を浮かんでくるままにお書きください。
電車の中で取り組みたいときは、スマホのメモを使っても大丈夫です。
こんなこと思うなんて、こんな風に感じるなんて、と思うことがあってもそのままお書きください。
どれもあなたから湧いてきている反応なので、そこに善悪はありません。
たくさんの感情を確認してあげてください。
ステップ2 いちばん苦しい感情を選ぶ
一度に扱える感情は一つなので
まずは一つ、苦しい感情を選んでください。
その感情が和らいだら、また次の感情にも取り組むことができますので、安心してください。
ステップ3 なぜ?どうして?と自問する
ご自身に次の質問をしてみてください。
なぜ?どうして?
例えば【苦しい】
という感情を選んだら、
なぜ?どうして苦しいの?と質問します。
すると答えがあなたの中から湧いてきます。
「だって謝ってくれなかったから」
「『ありがとう』って言ってもらえなかったから」
「無視されたから」
というようにです。
ステップ4 ステップ3の答えから願望・欲求を書き出す
ステップ3から自分が何に不満なのかがわかりますね。
それがあなたの願望・欲求ですので、
「頼まれたことをしたときには、『ありがとう』と言ってもらう必要がある。
「あいさつをしたら、あいさつを返してもらいたい」
という具合にコトバにしていってください。
それだけでも苦しい気持ちはかなり和らぎ、二人の関係にも変化が見られるようになります。
願望・ニーズを満たすためにできることを探す
以上のステップで自分の願望・欲求がわかったら
それに基づいて行動することが可能になります。
どんなことを自分にしてあげられるか、できそうなところから実現してあげてください。
すぐに思いつかないときや、
一見無理に思えるときは、
自分に質問しておいてください。
「あいさつを返してもらうためにはどうすればいいだろう?」
「無視されないためにできることは何だろう?」
という具合にです。
どこかにメモしておくといいです。
すると、あなたの脳はあなたが眠っている間も答えを探し続け、
やがていいアイディアとなって降りてきます。
脳にはそのような性質が備わっているからです。
ぜひ、以上のことを実践していただき、
あなたの周りに心地よい豊かな関係が張り巡らされていくことを願っています。
あなたの欲求・ニーズを相手に伝える方法もこちらの記事でご覧いただけます。
最後までお読みいただきありがとうございました。