突然突きつけられた離婚届3vol.48

長年信頼して暮らしてきた妻からある日「突然離婚したい」と言われたら、どんな気持ちになるでしょうか?

驚き、茫然自失、そして怒りが込み上げ、焦燥感に襲われるのではないでしょうか。

ですがこの出来事には表面的な衝撃以上に重要な意味があります。

絶望するのはまだ早い、それどころかこれは一つのチャンスだと私には感じられます。

目次

離婚届のもう一つの意味

長年家族のためと思い働き続けてきた方にとって、突然離婚を切り出されることは想像を絶する衝撃だと思います。

あなたはそれまで、ふたりの生活に大きな問題があると感じていなかったのではないでしょうか。

クライアントさんの中にも、「定年後は縁側に座ってふたりでお茶を飲み、いろいろなことを語り合いたい」と思っていた矢先に離婚を言い渡され、「あまりのショックに言葉もなかった」とおっしゃる方もいらっしゃいます。

ですが一方妻であるパートナーはそうではありませんでした。

離婚を切り出すほどの思いが山のようにあった、そう認識する必要があります。

つまり妻は非常に長い間本音を言わずに生活をしてきたこと、そしてそれがもう限界に達したことを意味するのです。

自分の感情を押し殺し、言いたいことを言わずに何年も過ごしてきたのではないかと推察されます。

離婚届はパートナーの叫び

離婚は人生において非常に大きな決断です。

それは結婚以上に大きな決断と言えるのではないでしょうか。

それを相談なしに突然切り出すというのは異常な事態です。

離婚を切り出され、あなたは罪悪感に苛まれたり、自分を情けないと感じられるかもしれませんが、私は一概にあなたが悪いとは思えません。

大元の原因をあえて挙げるなら、それは「ネガティブな感情を表に出してはならない」「わがままを言っては円満な夫婦でいられない」という思い込みにあると考えられます。

それは多くの方が結婚前から持っていた思い込みです。

この思い込みのせいでおびただしい数の女性が我慢とあきらめの結婚生活を結婚当初から送ることになっています。

そこでご自身を責めても何の解決にもならないのはそのためです。

新たなスタートを切るチャンス

パートナーが離婚を切り出したことで、あなたはそれまでひた隠しに隠してきたパートナーの本音に気づくことができました。

それはチャンスと言えるのではないでしょうか。

もしそのような事態にならなかったらあなたはパートナーの本音を知らないまま一生を終えていたかもしれません。

それはとても寂しいことではないでしょうか。

私はクライアントさんにはここから2つのことをするようご提案しています。

一つは自分の感情と思いをしっかりと把握・確認することです。

離婚を切り出されてあなたはどう感じたのか、あなたにとってパートナーはどのような存在なのか、これからふたりの生活をどのようにしていきたいのか、まずはご自身に聴く必要があります。

私のところにいらっしゃるクライアントさんの多くは「どのように相手を説得したらいいでしょうか?」とおっしゃいますが、その前にご自身の思いを確認する必要があります。

それが明確になったら、ご自身の言葉でパートナーにその思いを伝え、パートナーの本音に耳を傾けていくことが重要です。

その際とても重要になるのがご自身の心の安定です。まずはネガティブな感情をできるだけ手放して、穏やかな状態で相手に相対することをやってみてください。

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