対人関係の改善は感情次第 vol.32

夫婦間などの人間関係を改善しようとするとき、多くの人は相手を変えようとしがちです。

「共感してくれない夫が共感してくれるようになるにはどうすればいいですか?」というご質問をこのところよくいただきます。

すでにその方は相手を変えようと手を替え品を替えて試行錯誤してきたのでしょうが、どうにもできずに苦しくて私のところに来てくださいました。

「自分が変わるしかないのでしょうか?」
「だとしたらそれは私には不本意なことなんです」

先日もお試しカウンセリングの場でそう訴えられた方がいらっしゃいました。

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相手にはメリットしかない?

それは、自分がこんなに悲しい思いをしているのに、「相手は今のまま、のうのうと生きていられるなんて間違っていると思う」ということでした。

そう言われて、以前職場でパワハラ同僚からされた暴言暴挙を、私が忘れてしまったら「同僚の度を超した言動を覚えている人がいなくなってしまう」「同僚こそ罰せられるべき人なのに、何事もなく終わってしまう」「そんなことがあってはならない」と思ったときのことを思い出しました。

私は心からお試しカウンセリングに来て下さった彼女に共感しました。

ですが、同時に事実はそれと全く異なる展開になることも知っていました。

予想外の展開

私の場合は、パワハラ同僚を変えるなんて考えもしないほど、同僚の存在は強烈でした。

他にどうする術も思いつかなかった私は、生徒に教えていた感情の解消法を実践しました。

同僚に対する恨み、つらみ、悔しい氣持ちを根こそぎ解消していきました。

退勤時に毎日ひたすら実行しました。

すると予想外のことが起こりました。

つらい気持ちが消えてしまうとその同僚のことなど考えることさえなくなったのです。

彼女が罰せられようが罰せられまいが、そんなことはどうでもよくなったのです。

もっと言わせてもらうと、彼女の存在が頭の中をかすめもしない状態になっていました。

つらい感情を手放すと、その瞬間に自分の思考がすっかり入れ替わることをこの時私ははっきりと認識しました。

人はその時の感情に見合うことを考えるのです。

「夫がもっと共感してくれたら…」と願っているクライアントさんが、ネガティブな感情を解消してみたらどのような思考に変わるのか、お一人お一人見守っていきたいところです。

思考の世界を生きている

さらに人はすべからく自分の思考の世界を生きています。

考えることで湧き上がるイメージの中を生きているのです。

「今日の晩御飯、何にしようか」と考えるとき、ある人はお料理が出来上がってテーブルに並べられているところをイメージし、そのイメージの中で呼吸し、作ります。

今まさに食べようとしているそのお料理をイメージして作ることもあるでしょう。

またひと月後に行くことになっている温泉旅行について考えと、一瞬にして晩ごはんを作っている世界を飛び出し、泊まるはずの旅館の一室に身を置いてくつろいでいる感覚に浸ることもできます。

同じことがパワハラ同僚によってもたらされたつらい感情を解消した途端、私の身の上にも起こりました。

思考がすっかり入れ替わり、罰したかったはずの同僚は私の世界から消えたのです。

(その後同僚は、同じ職場にいても全く縁のない状態になりました)

もう一つの変化

感情の解消は私たちの波動まで入れ替えます。

「夫が共感してくれない」と嘆いているお客さんの波動も、感情を解消すると別の波動に取って代わられます。

変化した波動のあなたの身に一体どのようなことが起こるのか、変化する以前に予測することはできません。

ですが、つらい感情を手放したあなた考えることは少なくともネガティブな内容ではなくなり、それまでとは全く別の出来事が起こってくるようになります。


これについてはまた別の機会に詳しくお伝えできたらと思います。

とにもかくにも以上のような理由で、対人関係がうまくいかないとき、私は真っ先に感情の解消をしてしまうことをお勧めしています。

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